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就職内定取り消しの法的根拠と内定取消料の相場


来春卒業予定の大学生や高校生の就職内定取り消しが
景気低迷による企業業績悪化で急増しているようです。
厚生労働省の緊急調査では、就職内定取り消しの数は
2008年11月25日現在、87社で計331人にのぼり、
まだ年度途中であるにもかかわらず、
金融破綻が続いた1997年度の1077人、
就職氷河期が続いていた2001年度の380人に次ぐ
就職内定取り消し数の多さとなっています。
就職内定通知を受けた学生は、通常、
他社への就職活動を止めてしまいますので、
就職内定を取り消されるということは、
人生の新しい門出を前に希望を突然断ち切られる
という残酷な仕打ちを受けることになります。
就職氷河期といわれたバブル崩壊後の1994年〜2005年、
企業が新卒者の採用を極端に抑制したために、
若手や中堅が職場内に少なくなり、
年齢ピラミッドがいびつになったという反省から、
企業は業績悪化による極端な採用抑制は控えている
ということでしたが、ここにきての内定取り消し急増は
将来的なビジョンより目先の人件費削減が最優先になるほど
今回の金融危機による企業業績の悪化が深刻である
ということなのでしょうか。
今回53人もの内定者全員を内定取り消しにした
マンション分譲大手の「日本綜合地所」という企業は
管理職に「部下手当」を支給することで話題となった
ほんの半年前までは世の中のサラリーマンが羨む
賃金待遇の良い優良企業とされていました。
今春までの売り手市場の中で、「福利厚生に厚い企業」
というイメージで目立って就職活動中の学生にアピールする
という狙いもあったのでしょうが、それが180度変わって
全員内定取り消しでは、あまりにも落差がありすぎます。
今回の内定取り消しラッシュは、
企業採用人事の計画性のなさを象徴しているといえるでしょう。
そういった企業は経営も長期的戦略がなく、
行き当たりばったりの可能性が大きいと思います。
そういった企業に就職することは泥舟に乗るようなものと考え、
内定を取り消されても、逆に沈む船に乗る前に気付いてよかった
と考え、新たな気持ちで就職活動を行うようにしてください。
ちなみに、採用内定は企業と学生との労働契約に当たり、
内定取り消しは合理的理由があると認められる場合に限られる
との最高裁判例があり、経営破綻などよほどのケースでない限り
内定取り消しは認められないことになっています。
厚生労働省も、就職内定は雇用契約とみなされ、
「先行き不透明」は内定取り消しの合理的理由とはならない
という見解を示しています。
もし理不尽な内定取り消しを受けたと感じたならば、
決して泣き寝入りせずに、学校やハローワーク、
労働組合などに相談し、企業に十分な補償を求めることです。
内定取り消しの補償金では、高給で有名な外資系企業などは、
数百万円の「手切れ金」と引き替えに学生の内定を取り消している
というまことしやかな噂もあります。
いずれにしても、業績悪化を理由にした内定取り消しは違法なので
その代償は企業に対ししっかりと内定取消料として要求しましょう。

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